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身心変容技法オンラインセミナー開催

『身心変容技法研究シリーズ第3巻 身心変容と医療/表現』を出版しました。

『身心変容技法シリーズ第3巻 身心変容と医療/表現~近代と伝統―先端科学と古代シャーマニズムを結ぶ身体と心の全体性』鎌田東二編、日本能率協会マネジメントセンター
判型:A5、頁数:624頁、本体:3,800円定価:
配本日 2021年3月22日
https://pub.jmam.co.jp/book/b560937.html
この本の出版に関しては、本年1月27日に再校ゲラが出たその日に、サンガ破産の知らせがあり、その後いろいろと紆余曲折がありました。
が、当初発行予定の2月末からは1ヶ月遅れではありますが、さまざまなお助けにより、奇蹟的に、敗者復活戦のように、能率手帳で知られている日本能率協会マネジメントセンターより、3月23日に発売となります。

難産苦労の末出版されるので嬉しさもひとしおですが、これを機に、ぜひみなさまご利用のSNS(TwitterやFacebookなど)で各所・各人にご案内いただき、情報発信していただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

また、本の出版に合わせて、身心変容技法オンラインセミナー第2弾を全7回の企画で4月23日から7月24日の間に行ないますので、こちらもSNSなどで周りの方々にご案内くだされば幸いです。
https://shinshinhenyo.peatix.com/


身心変容技法シリーズ③ 「身心変容と医療/表現~伝統と近代」
刊行記念オンラインセミナー全7回
詳細
身心変容技法シリーズ③「身心変容と医療/表現~伝統と近代」
刊行記念オンラインセミナー全7回 開催決定!


「身心変容技法シリーズ」の第3巻の刊行を記念して、
4月23日~7月24日にかけて、豪華講師陣による全7回のオンラインセミナーを開催します。

〇「身心変容技法シリーズ」オンラインセミナー
「身心変容技法シリーズ」は株式会社サンガより第1巻(2017年)、
第2巻(2018年)が刊行されましたが、同社の破産を受けて、
株式会社日本能率協会マネジメントセンターより第3巻が刊行される運びとなり、
その記念として、サンガ時代に好評を博していたオンラインセミナーを、
所を移して開催することになりました。
■身心変容技法シリーズとは
身心変容技法シリーズに収録されている各論考は、
身心変容技法研究会にて発表されたものを加筆改稿したものです。

身心変容技法研究は、京都大学名誉教授の鎌田東二氏を研究代表者として、
「心の荒廃」が社会問題となり、
未来のグランドデザインは描けない現代に向けて、
2011年に始められた科研費による研究です。

ではここで研究されている身心変容技法とはなんでしょうか。
鎌田東二氏による定義は
「身体と心の状態を当事者にとって望ましいと考えられる理想的な状態に切り替え、変容・転換させる知と技法」です。
そしてそれは「古来、宗教や芸術、武道、芸能など諸領域で編み出されてきた。」といいます。

現在の時代状況から抜け出ていくための宗教的リソースないしワザ(技術と知恵)として、
この「身心変容技法」に着目し、
「神秘思想における観想」、「仏教における止観や禅」や「密教の瞑想」、
「修験道の奥駆けや峰入り、滝行」等々という、
さまざまな「身心変容技法」の諸相(特色)と構造(文法)と可能性(応用性)を、
文献研究・フィールド研究・実験研究・臨床研究の手法により総合的に解明してきています。

その研究成果を、私たち現代を生きる個人が自身に生かし、
現実社会を生き抜くことに資することを目的として、刊行するのが本シリーズです。
■身心変容技法シリーズ③『身心変容と医療/表現~伝統と近代』とは

身心変容技法研究の数ある成果の中より、
新型コロナウィルスの感染拡大に苦しむ現在、
医療や癒し、臨床にかかわるさまざまなヒントを提供することを目的に編まれた最先端の論考集です。

瞑想の科学と、事例研究の両面を臨床的に統合、総合することを試み、
生きる力の源泉に触れ、生の指針を得るための学術成果がここにあります。
■身心変容技法オンラインセミナーの企画趣旨と意義

〇心と身体の変容の伝統、技術、価値を現在の私たちの生き方に生かしていくこと。
〇身心変容技法というものが、個人の在り方を根本的に変容する可能性を持つもので、
 新しい生き方を考える現在に必要な学びであること。
〇現在が、新しい生き方の要請される人類史的な転換点にあることにあり、そのヒントとなること。

これら身心変容技法研究に通底する価値を、オンラインセミナーを通じて
伝え、学ぶべく、今回のセミナーは企画されました。

講師陣は、稲葉俊郎、中田英之、阪上正巳、柿沼敏江、安田登、奥井遼、島薗進、鎌田東二の各氏(敬称略)

〇全7回
【第1回】現代医療の最前線で統合的な医療の試みを続ける医師・稲葉俊郎氏
【第2回】東洋医学と西洋医学を架橋し一般の人にもわかりやすい論考をいただいた医師・中田英之氏
【第3回】音楽療法の実例を通じて人間の豊饒を描出した医師・阪上正巳氏
【第4回】中世キリスト教の修道女であり作曲家ヒルデガルトの宗教体験と表現を描いた音楽学者・柿沼敏江氏
【第5回】世阿弥と松尾芭蕉をつなぎ、此岸彼岸を往還する能の深奥を文章化された能楽師・安田登先生氏
【第6回】意識の創発を巡るベルナール・アンドリュー氏の先端研究を訳出し、
     セミナーでは専門とする身体論からの講義をされる教育学者・奥井遼氏
【第7回】身心変容の社会的展開を仏教の文脈、そしてケアの文脈で論述いただいた宗教学の泰斗・島薗進氏
     そして、人類史から身心変容の歴史を紐解き古代の神話・伝承に医療の源泉を探求した、
     研究代表・鎌田東二氏。両氏の講義と対談。

現代に生きる身心変容の知慧を、古代から現代の最先端まで渉猟し、
臨床と実践に焦点を当てた連続講義です。
ぜひご参加ください。
■セミナー概要
<身心変容技法シリーズ第3巻刊行記念オンラインセミナー>
「身心変容と医療/表現~伝統と近代」
スケジュール:4月23日~7月24日 全7回
       各回19:00~21:00
場所:Zoomウェビナー開催 
    *参加者に別途お知らせ
    *アーカイブ配信チケット希望者は、開催後アーカイブ配信
参加料:各回2500円(アーカイブ配信2000円)
    *全7回セット割引あり(~2021年4月23日17時まで販売)
    *全7回&書籍セット割引あり(~2021年4月23日17時まで販売)
■各回テーマ・日時
第1回 4月23日(金) 19:00~21:00
稲葉俊郎先生「伝統と近代医療から未来医療を考える ~日本最古の医書『医心方』から学ぶこと」

第2回 5月15日(土)19:00~21:00
中田英之先生「身心変容と東西医学~聖書に描かれた身心変容技法を修験道から読み解く」

第3回 5月29日(土)19:00~21:00
阪上正巳先生「音楽療法における身心変容の諸相~統合失調症を中心に」

第4回 6月11日(金)19:00~21:00
柿沼敏江先生「ヒルデガルトとジョン・ケージにおける身心変容」

第5回 6月25日(金)19:00~21:00
安田登先生「あはひの身心変容技法~能と芭蕉を中心に~」

第6回 7月9日(金)19:00~21:00
奥井遼先生「フランス身体哲学の展開~わざの稽古にみる創発論」

第7回 7月24日(土)19:00~21:00
鎌田東二先生「身心変容と生業と医療~なりわい・わざわい・さちわいの交叉点」
島薗進先生「身心変容と医療/表現~伝統と近代――総括と展望~霊的暴力と身心変容の社会的展開」
■当日のプログラム
〇第1回~第6回
 ・全体趣旨説明、講師紹介(鎌田東二)
 ・各講師による講義 60~70分
 ・各回講師と鎌田氏による対談 15~20分
 ・Q&A
 *その他、各回の紹介は追記します
■講師プロフィール

第1回 4月23日(金)「伝統と近代医療から未来医療を考える ~日本最古の医書『医心方』から学ぶこと」
稲葉俊郎(いなば・としろう)

1979年、熊本生まれ。東京大学医学部付属病院循環器内科助教を経て、
軽井沢病院副院長・総合診療科医長、信州大学社会基盤研究所特任准教授、
東京大学先端科学技術研究センター客員研究員、
東北芸術工科大学客員教授を兼任(山形ビエンナーレ2020 芸術監督 就任)。
単著『いのちを呼びさますもの』(2017年)、『いのちは のちの いのちへ』(2020年)(アノニマ・スタジオ)など。
医師、博士(医学、東京大学)

https://www.toshiroinaba.com/


第2回 5月15日(土)「身心変容と東西医学~聖書に描かれた身心変容技法を修験道から読み解く」
中田英之(なかた・ひでゆき)

泉州統合クリニック院長。上智大学神学部非常勤講師。
1970年、奈良市生まれ。防衛医科大学校卒、慶応義塾大学医学部博士課程単位取得満期退学。
練馬総合病院漢方医学センター長、大阪大学特任助教を経て現職に。
日本産科婦人科学会専門医。日本東洋医学会代議員、EBM特別委員会委員、漢方専門医、漢方指導医。


第3回 5月29日(土) 「音楽療法における身心変容の諸相~統合失調症を中心に」
阪上正巳(さかうえ・まさみ)

1958年埼玉県生まれ。1983年金沢大学医学部卒業。
1989-1990年ウィーン大学医学部精神医学教室に留学。
同時にウィーン音楽演劇大学音楽療法科聴講生として学ぶ。
国立精神・神経センター武蔵病院医長を経て現在,国立音楽大学教授。
医学博士,精神保健指定医,日本精神神経学会・精神科専門医。
著書・翻訳書:『精神の病いと音楽 —スキゾフレニア・生命・自然』(廣済堂出版),
『芸術療法実践講座4 音楽療法』(共編著,岩崎学術出版社),
『音楽療法事典[新訂版]』(共訳,人間と歴史社),『文化中心音楽療法』(監訳,音楽之友社),
『音楽療法と精神医学』(人間と歴史社)など。

第4回 6月11日(金)「ヒルデガルトとジョン・ケージにおける身心変容」
柿沼敏江(かきぬま・としえ)

1953年静岡県生まれ。音楽学者、音楽評論家。
カリフォルニア大学サンディエゴ校博士課程修了。
ハリー・パーチの研究でPhD取得。
著書『アメリカ実験音楽は民族音楽だった』(フィルムアート社、2005年)、
『〈無調〉の誕生』(音楽之友社、2020年、吉田秀和賞)。
訳書:ジョン・ケージ『サイレンス』(水声社、1996年)、
スチュアート・ホール他編『カルチュラル・アイデンティティの諸問題』(共訳・大村書店、2000年)、
アレックス・ロス『20世紀を語る音楽』(みすず書房、2010年、ミュージック・ペン・クラブ賞)など。
2019年3月まで京都市立芸術大学音楽学部教授。
現在、京都市立芸術大学名誉教授。

第5回 6月25日(金)「あはひの身心変容技法~能と芭蕉を中心に~」
安田登(やすだ・のぼる)

能楽師(下掛宝生流)。
東京を中心に能の舞台に出演するほか海外での公演も行う。
また、シュメール語よる神話の欧州公演や、金沢21世紀美術館の委嘱による『天守物語』の上演など、
謡・音楽・朗読を融合させた舞台を創作、出演する。
著書多数。
NHK「100分de名著」講師・朗読(平家物語)。

第6回 7月9日(金)「フランス身体哲学の展開~わざの稽古にみる創発論」
奥井遼(おくい・はるか)

同志社大学社会学部教育文化学科准教授
大阪府生まれ。
京都大学大学院教育学研究科臨床教育学講座修了(博士、教育学)。
2012〜2015年京都大学こころの未来研究センター上廣こころ学研究部門特定研究員、
2015〜2018年日本学術振興会海外特別研究員(パリ第V大学)、
2018年同志社大学社会学部教育文化学科助教、2021年4月より同学科准教授。
専門は現象学、臨床教育学・教育人間学、身体論。
「わざ」の習得および稽古のコミュニケーションを主なテーマとする。
これまでのフィールドは、淡路人形浄瑠璃、フランス現代サーカス、フランス現代人形劇など。
単著『〈わざ〉を生きる身体―人形遣いと稽古の臨床教育学』(ミネルヴァ書房、2015年)。

第7回 7月24日(土) 「身心変容と生業と医療~なりわい・わざわい・さちわいの交叉点」/「身心変容と医療/表現~伝統と近代――総括と展望~霊的暴力と身心変容の社会的展開」

鎌田東二(かまた・とうじ)

1951年徳島県生れ。國學院大學大学院文学研究科博士課程神道学専攻博士課程単位取得退学。
岡山大学大学院医歯学総合研究科社会環境生命科学専攻博士課程単位取得退学。
京都大学名誉教授、上智大学特任教授。博士(文学、筑波大学)。
著書に『神界のフィールドワーク―霊学と民俗学の生成』ちくま学芸文庫『身体の宇宙誌』講談社学術文庫
『宮沢賢治「銀河鉄道の夜」精読』岩波現代文庫『霊性の文学』『聖地感覚』角川ソフィア文庫
『日本人は死んだらどこへ行くのか』PHP新書『現代神道論』『世直しの思想』春秋社
『世阿弥―身心変容技法の思想』『言霊の思想』青土社『南方熊楠と宮沢賢治』平凡社新書
『ケアの時代 「負の感情」とのつき合い方』淡交社等。


島薗進(しまぞの・すすむ)

上智大学グリーフケア研究所所長。東京大学名誉教授。
1948年東京生まれ。東京大学卒。
筑波大学哲学思想学系研究員、東京外国語大学助手・助教授を経て、
東京大学大学院人文社会系研究科宗教学宗教史学専攻教授。
専門は近代日本宗教史、宗教理論、死生学、生命倫理。
著書『宗教学の名著30』(2008年)、『国家神道と日本人』(2010年)、
『日本人の死生観を読む』(2012年)、『ともに悲嘆を生きる』(2,019年)、
『いのつを“つくって”もいいですか』(2016年)、『日本仏教の社会倫理』(2013年)、
『宗教ってなんだろう?』(2017年)、『明治大帝の誕生』(春秋社、2019年)、『新宗教を問う』(2020年)など。
■申し込み方法
・peatixにて申込みください
・申込みスケジュール
 *割引チケット(全7回セット):~2021年4月23日17:00まで
 *各回チケット:~各回当日17:00まで
■企画・運営・問い合わせ
〇企画
川島 栄作(元サンガ)

〇運営
株式会社日本能率協会マネジメントセンター
出版事業本部
担当:柏原里美

〇問い合わせ先
publishing@jmam.co.jp


3月15日 鎌田東二拝