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シンとトニーのムーンサルトレター第238信(Shin&Tony)

鎌田東二ことTonyさんへ

 

Tonyさん、こんばんは。
2024年最後の満月が上りました。本格的な冬が訪れる12月の満月は、アメリカ先住民たちによって「コールドムーン」と呼ばれてきました。 気温が大幅に下がる寒さの厳しい本格的な冬の到来を表し、寒さや飢えなどの不快な物は神様からの贈り物だと考えられてきたのだそうです。日本でも、日毎に寒くなってきています。今年は1月1日の能登半島地震、9月20日の父の逝去をはじめ、本当にいろんな出来事がありました。そんな一年も、もう少しで過ぎ去っていこうとしています。


創立58周年の神事のようす

 

今回は、11月18日の出来事からお話したいと思います。この日、小倉の松柏園ホテルでサンレーグループ創立58周年創立記念式典が開かれました。式典の前に神事が行われましたが、わたしは四十九日を迎えて「喪」が明けたので晴れ参加しました。ここ数年はコロナ後のニューノーマル仕様で、コロナ以前よりも人数を減らしてソーシャルディスタンスに配慮した神事を行ってきました。今年はようやくコロナが落ち着きましたので、インフルエンザが流行しているものの、マスクを外しました。わが社の守護神である皇産霊大神を奉祀する皇産霊神社の瀬津禰宜が神事を執り行ってくれました。わたしは玉串奉奠を行い、会社の発展、社員のみなさんとそのご家族の健康、能登半島地震および奥能登豪雨の被災地の復興を祈念しました。


創立58周年記念式典の会場に入場

 

神事の後は、「創立記念式典」を開催。コロナ前は500名を超える社員が参加しましたが、4年前の創立54周年記念式典からは人数を制限し、また、新館に第二会場も用意しました。今年の会場は1つで、人数は400名以内としました。これまでは父である名誉会長と2人で一緒に入場していたのですが、今年からはわたし1人での入場です。わたしが入場すると、「ふれ太鼓」で幕を明け、「開会の辞」に続いて全員で社歌を斉唱し、それから「経営理念」「S2M宣言」を全員で唱和しました。


わたしも映像を観ました

「お別れの会」のメッセージも流れました

最後は「感謝」のメッセージが・・・

 

続いて、佐久間名誉会長のメモリアルムービーを上映しました。「すすめ!進くん」、「太陽を追う男」、「通夜式&葬儀告別式ダイジェスト」、「佐久間進ミュージアムPV」、「『お別れの会』インフォメーション」の5本を一気に流しました。全部で25分かかりましたが、生前の名誉会長はいつも30分の訓話を行っていましたので、その代わりといった意味合いもありました。参加者は一心不乱にメモリアルムービーに見入っており、中にはハンカチで目を拭う人も多かったです。


社長訓示を行いました

 

続いて、わたしの「社長訓示」の時間です。登壇したわたしは、まず「本日は、サンレー創立58周年、おめでとうございます。風雪を越えて、この日を迎えることができ、皆様に心から感謝しております」と言いました。それから、以下のような話をしました。9月20日午前7時59分、サンレーグループ創業者の佐久間進名誉会長が旅立ちました。わたしは最期を看取りましたが、穏やかな表情で堂々と人生を卒業してゆきました。通夜式が25日、葬儀告別式が26日に小倉紫雲閣の大ホールで盛大に行われました。お参りして下さったみなさまには心より感謝申し上げます。25日の午前中は雨が降っていたのですが、通夜式の直前に空が晴れて、大きな虹が小倉紫雲閣の上にかかりました。それは、まるで天に昇る龍のようでした。


故人の人生は多くの方々との縁に恵まれました

 

葬儀当日の26日は名誉会長の行年90歳の誕生日にあたりました。本人は90歳の誕生日を迎えることを望んでいましたが、残念ながら叶いませんでした。葬儀の日は、新しい世界へと生まれ変わる誕生祝いだとも言えます。わたしたちは棺にバースデー・ケーキを入れ、「ハッピー・バースデイ」を歌いました。その後、11月1日には「お別れの会」を開催。会場となった松柏園ホテルは佐久間進ミュージアムと化し、プロジェクション・マッピングをはじめとした豪華な演出に、多くの参列者が驚かれていました。大量の写真も展示しましたが、それにしても、故人の人生は、本当に多くの方々との縁に恵まれたと痛感いたします。


「人間尊重」から「天下布礼」へ・・・

 

佐久間名誉会長は、神道・儒教・仏教の枠にとらわれず、「礼」を追求しました。神道・儒教・仏教は日本人の心の三本柱ですが、その3つの宗教を平和的に共生させた人物が聖徳太子です。名誉会長は生涯、聖徳太子を崇拝していました。名誉会長の神道・儒教・仏教の枠を超えたその活動は、「人間尊重」という普遍的な理念を体現するものであり、故人の信念の深さを示しています。「人間尊重」の考えを広めることが「天下布礼」です。それはただ単に礼儀作法を守るという意味を超え、人間関係における「思いやり」を世の中に広げようとする壮大な挑戦でした。どんな困難に直面しても「何事も陽にとらえて」の精神で、名誉会長は常に新しい視点と行動力で道を切り開いていきました。その生き様は今もわたしたちに深い感銘と影響を与え続けています。


互助会から互助共生社会へ・・・

 

名誉会長は國學院大學で国学と日本民俗学を学び、この北九州市において冠婚葬祭互助会を創業しました。本居宣長や平田篤胤らの国学が「日本人とは何か」を問う学問なら、柳田国男や折口信夫らの日本民俗学は「日本人を幸せにする方法」を問う学問です。そして、冠婚葬祭互助会はその学びを実践するものでした。名誉会長は「互助会は日本人によく合う」と常々語っていました。また、「互助会の可能性は無限である」、さらには「互助会こそが日本を救う」という信念を持っていました。最近では『互助共生社会』という言葉を使い、未来に向けた新たな社会像を描いていました。それは、わたしが長年提唱し続けてきた『ハートフル・ソサエティ』にも通じるものです。


「創業守礼」の精神で歩み続ける

 

冠婚葬祭事業の未来に対して悲観的な意見も少なくありません。しかし名誉会長にとって、冠婚葬祭はただのセレモニーではなく、日本人の心をつなぎ、人々が互いに助け合い支え合う社会を作り出すための根本であり、その可能性は無限であると信じていたのです。冠婚葬祭とは「こころ」を「かたち」にする文化です。名誉会長は、小笠原流礼法をはじめ、茶道や華道にも精進していましたが、冠婚葬祭こそ「総合芸術」であり、「日本文化の集大成」であると考えていたように思います。亡くなる1ヵ月ほど前に、わたしは一般財団法人 冠婚葬祭文化振興財団の理事長の大役を拝命しましたが、名誉会長の「冠婚葬祭で、日本人を幸せにする」という大きな目標に向かって、「創業守礼」の精神を受け継ぎながら、これからも歩み続けてまいります。


最後は道歌を披露しました

 

日本の未来に太陽光線のように希望の光を灯す。その日まで決して諦めることなく、名誉会長の教えを実践し続けていく覚悟です。わたしは、儀式とは「文化の核」であり、冠婚葬祭とは「日本文化の集大成」、そして冠婚葬祭業者は「文化の防人」であると考えています。「助け合い」から「支え合い」へ・・・・・・わたしたち互助会は、冠婚葬祭を通して、もう一度人と人との絆を結び直す「互助共生社会」を実現したいです。亡くなった佐久間名誉会長の口癖は、「互助会システムは日本人に合う」「互助会には無限の可能性がある」「互助会が日本を救う」でした! 名誉会長の天からのメッセージを受け止め、「すすめ! 進くん」のようにさらに前に進んで行きましょう! 60周年の大きな節目に向け、わたしたちには前進あるのみです!」と訴えてから、「太陽をつかみし人は 高きより われら見守り 先に進めと」という道歌を披露しました。


『心ゆたかな言葉』(オリーブの木)

 

創立58周年記念式典から2日後の20日、わたしの最新刊である『心ゆたかな言葉~ハートフル・キーワーズ』(オリーブの木)が発売されました。帯には、「すべては『ハートフル』から始まった!!」「礼の言霊。」と書かれ、「暗闇の中にあっても、まことの言葉は光り輝くのだ。」「有縁社会への祈りのマントラの書――本書の真言が、先行きの見えない薄明の力強い灯明になると確信する。」というTonyさんの推薦の辞が紹介されています。

 

本書は、●死は不幸ではない●ハートフル●ハートピア●ハートビジネス●ハート化社会●アンドフル・ワールド●グランドカルチャー●ホモ・フューネラル●カタチにはチカラがある●結婚は最高の平和である●死は最大の平等である●人生の四季●人生の卒業式●神は太陽・仏は月●天上へのまなざし●魂のエコロジー●映画は、愛する人を亡くした人への贈り物●礼法は最強の護身術●文化の核●結魂●送魂●人類十七条●有縁社会●永遠葬●唯葬論●気地●気業●礼業●理想土●老福●四楽●宗遊●修生●和来●慈礼●生きる覚悟・死ぬ覚悟●儀式なくして人生なし●こころの世界遺産●ロマンティック・デス●リメンバー・フェス●悲縁●天下布礼●人の道●礼の社●文化の防人●月光経営●S2M●WC●GM●CSHW●死生観は究極の教養である・・・・・・わたしの造語である52のキーワードについての解説書です。


『心ゆたかな』4部作が完成!

 

アマゾンには、「『ハートフル』から『リメンバー・フェス』まで――常に時代をリードしてきた一条真也の『言葉』を網羅した集大成が誕生。『心ゆたかな社会』『心ゆたかな読書』『心ゆたかな映画』に続くシリーズ4作目。一条真也が1988年に処女作『ハートフルに遊ぶ』で『ハートフル』という造語を提案、その後、数々のメディアで『ハートフル』は時代を象徴する言葉となった。その後も110冊を超える著書で、さまざまキーワードを生んできた著者の『言霊』の世界が今、一冊の本として力を発揮する。京都大学名誉教授・宗教哲学者の鎌田東二氏が『本書の真言が、先行きの見えない時代の力強い灯明になると確信する』と序文を寄せた」との内容紹介があります。


亡き父に捧げた献辞

 

本書の扉の中央には「わが先考 佐久間進に捧げる」と書かれ、続いて「二〇二四年九月二〇日の朝、父・佐久間進が旅立った。行年九〇歳で堂々と人生を卒業していった父は、國學院大學で国学や日本民俗学を学び、冠婚葬祭互助会を生業とした。父は生前に多くの言葉を遺した。『何事も陽にとらえる 』『礼経一致』『最高の満足 最高の利益』『対話こそ人生』『感謝と笑顔と思いやり』『太陽はまた昇る』『人類愛に奉仕する』『八美道』などが代表だが、京都大学名誉教授で宗教哲学者の鎌田東二先生は、『折口信夫が理論国学者なら、佐久間進は応用国学者ないし臨床国学者である』と言われた。中国では、亡くなった父親のことを『先考』という。父はまさにわたしが考えていたことを先に考えていた人であった。父の考えはスケールが大きく、かつ具体性に富んでいた。そして、そこには常に、人が助け合い、支え合う『互助共生社会』のビジョンがあった。『死は不幸ではない』というのはわが信条の一つだが、最も親しい存在である『親』が亡くなるということは不幸ではないが、やはり寂しい。しかし、肉体は滅んでも、父の言葉は残っている。言葉は生命である。父の精神はいまも生きているのだ」と書かれています。


序文「礼の言霊」

 

序文「礼の言霊」として、言霊研究の第一人者でもあるTonyさんが、以下のように書かれています。
「一条真也の造語感覚は父親譲りである。父である故=佐久間進氏(1935―2024)は起業家の草分けである。日本に『互助会』という冠婚葬祭の新しい講組織のような新鮮でニーズに叶ったかたちを作り上げた。それは一つの社会運動でもあり、ビジネス展開であり、本書の著者一条真也氏が提唱する『ハートフル』、『ハートピア』、『ハートビジネス』、『ハート化社会』や『有縁社会』の実践でもあった。その意味で、一条真也氏の最大最高の先駆形は父佐久間進氏であった。この父子関係を私はそばで見ていて、常々、『最強の父子関係』だと思ってきた。子が父を敬愛の眼で見上げ、父は子を慈愛と厳格さをもって対処する。父はこのまなざしによっておのれをさらに磨き上げ、子は父の言葉と行動でみずからを研磨しつづけ、今日に至った。その60年余におよぶ父子関係の二人三脚は、かけがえのないものであり、ちょっと近年類例のないほどどの孝養教化の手本ともいえるものだ」


病床の父とのスリーショット

 

また、Tonyさんは以下のようにも書かれています。
「佐久間進氏が育った房総安房から日蓮は、その書簡の中で『一切の善根の中に孝養父母は第一にて候』『子にすぎたる財なし』と記しているが、佐久間進―一条真也父子を見ていて、その感をいっそう深くする。父はその子によっていっそう父として輝き聳え、子はその父によっていっそう自らの深みを高みをめざす。今、この時代はまったく見通しの見えない、価値観も全崩落したような凄惨な様相を見せている。家庭においても、地域社会においても、学校やさまざまな施設や会社においても問題百出である。政治も経済も教育文化も混乱に混乱を重ねている。指針になるもの、頼りになるもの、支えになるものが見出しがたい暗黒のような状況に陥っている。だが、どのような暗闇の中でも、人は光明を見出し、それを灯明として掲げるものだ。『一隅を照らす』(最澄)探究をつづけるものである。そして、『菩提心を因とし、大悲を根とし、方便を究竟とす』(『大日経』第一十心品 三句法門)るものである。その灯明となるものが、『ことば』である。『マントラ(真言)』である」


実家の書庫の前で、Tonyさんと

 

そして、Tonyさんは以下のように書かれるのでした。
「心を耕し、生きる活力を生み出し、行動に促す言葉である。人間の偉大な力は、その行動を支える心を明るくし、勇気づけ、エンパワメントする言葉を生み出すことができるところにある。これは、人間以外の他の動植物にはなしえない人間特有の大きな力である。暗闇の中にあっても、まことの言葉は光り輝くのだ。本書『心ゆたかな言葉』は、佐久間進―一条真也(佐久間庸和)というこの稀有なる父子の合作の書であり、有縁社会への祈りのマントラの書である。『結婚は最高の平和である』、『死は最大の平等である』、『神は太陽 月は仏』、『儀式なくして人生なし』。これらの言葉のすべてに、父子の祈りの真言が籠っている。鳴り響いている。この真言が、この先行きの見えない薄明の時代の力強い灯明になると確信する。ぜひ折に触れて、その日の縁語として、本書を活用していただきたい」


『言霊の思想』(青土社)

 

『心ゆたかな言葉』の序文には「礼の言霊」というタイトルがつけられていますが、Tonyさんは言霊研究の第一人者です。『言霊の思想』、『予言と言霊』といった大著も書かれています。言葉とは、「言の葉」ということ。『万葉集』の時代、言の葉は「生命の葉」という幹から出たものとされ、生命の表現であるといわれました。その言の葉には霊が宿ると考えられ、古くから「言霊(ことだま)」と呼ばれていました。口に出した言葉が現実に何らかの影響を与える霊力を持っているとする考え方です。つまり、音声としての言葉が現実化していくとされたわけですね。現在でも、結婚式の席における「別れる」とか「切れる」といった言葉や、受験のときに「落ちる」という言葉を使わないようにするのも、このような言霊信仰に由来しています。

 

「礼の言霊」という言葉からは、サザンオールスターズが1996年に発表した「愛の言霊 ~Spiritual Message~」を連想します。じつは、この歌のサビである「生まれく抒情詩(セリフ)とは蒼き星の挿話 夏の旋律(しらべ)とは愛の言霊♪」という歌詞の後には「禮(らい)!」と叫びます。まさに「愛の言霊」とは「礼(禮)の言霊」のことだったのですね。ところで、「禮」という字は、「示」と「豊」とから成っています。漢字の語源にはさまざまな説がありますが、「示」は「神」という意味で、「豊」は「酒を入れた器」という意味があるといいます。
つまり、酒器を神に供える宗教的な儀式を意味します。古代には、神のような神秘力のあるものに対する禁忌の観念があったので、きちんと定まった手続きや儀礼が必要とされました。これが、「礼」の起源だと言われているのです。


「禮」と「ハートフル」

 

ところが、「礼」にはもう1つの意味があります。ここが非常に重要です。『心ゆたな言葉』でも紹介していますが、「示」は「心」であり、「豊」はそのままで「ゆたか」だという説があるのです。ということは、「礼」とは「心ゆたか」、つまり「ハートフル」ということになります。わたしが考案した「ハートフル」は、父が追及した「禮」であったことを知り、改めて父はわたしの「先考」であったと再認識した次第です。それでは、今年はひとかたならぬお世話になりました。父の通夜および葬儀告別式にご弔問・ご参列いただき、火葬場までご同行されて骨まで拾っていただきました。「お別れの会」では、心ある弔辞と、三種の神器である石笛・横笛・法螺貝を奉奏していただきました。父もさぞ喜んで、天寿国へ赴いて行ったこととおもいます。ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました。来年も、よろしくお願い申し上げます。それでは、良い年をお迎え下さいませ。

 

2024年12月15日 一条真也拝

 

一条真也ことShinさんへ

まずは、サンレーグループ創立58周年、まことにおめでとうございます。

堂々たるご発展、心よりお祝い申し上げます。

これもすべて、「世界最強の父子」のなせるわざと思っています。

四半世紀に及ぶ経営者としての二人三脚、素晴らしくも頼もしくも凄い、です。

しかし、サンレーグループの発展に水をさすかのように、世界情勢は沈滞どころか、いよいよどうしようもなく混乱が泥沼化してまったく先行きがみえません。

たとえば、昨日、12月14日には、韓国の伊大統領が弾劾決議され、シリアのアサド政権も打倒され前大統領はロシア亡命とかで、国内外の激震がいっそう激しく続いています。

 

2024年は、正月元旦の能登地震に始まり、年末年始にまた何が起こるかわからないきな臭さが漂ってきます。

Shinさんと株式会社サンレーにとっても、本年は佐久間進名誉会長が亡くなるという大きな大きな出来事が起きました。

しかし、「死は不幸ではない」「何事も陽に捉える」、持ち前の陽転思考により、本当に気持ちの良い通夜式・告別式・お別れ会が行われ、佐久間進サンレー名誉会長を現代國學院の最高のお手本先輩として大尊敬しているので、すべての儀式に参列させていただきました。

ご生前のご厚情には、どれほど感謝しても感謝しすぎることはありません。

お人柄、識見、行動力、慈悲・慈愛、あらゆる面で卓越していました。

アニメ『すすめ! 進くん』に示されているように、幼少期から卓越していたのだとおもわざるをえまえせん。

また、新著『心ゆたかな言葉』、出版おめでとうございます。いい本ですね。

特に、「悲縁」(148‐152頁)と、「死生観は究極の教養である」がわが心に響いてきました。

<「絆(きずな)には「きず」という言葉が入っているように、同じ傷を共有する者ほど強い絆が持てます。>(152頁)

「きず・傷」と「きずな・傷縄=絆」。うーん。うまいですねえ。

 

ところで、この1ヶ月、わたしの方もめまぐるしい展開がありました。

11月2日(土)山口県光市での「虹のアトリエ 手*結び」開所式&神道ソングライターLive

 

11月3日(日)午前中は東京・代々木の平田神社での例大祭に神職として助勤奉仕(石笛・横笛・法螺貝奉奏と講話)、午後は東京大学で「日本スピリチュアルケア学会」における招待講演

11月10日(日)熊野本宮大社参拝の後、世界遺産熊野本宮館にて、キュメンタリー映画上映「神々の社、祈りの美 The Gate of Shinto」(ジャン=クロード・ルブチャンスキー監督、2022年制作 66分 日本語版 ナレーション:鎌田東二)のあと、写真家のエヴァレット・ケネディ・ブラウンさんと招待ゲストトーク。

11月17日(土)ホリスティック医学協会で招待講演

11月18日(日)新潟県直江津市で、高田仏教会主催の「今なぜ悲嘆について考えなければならないのか」シンポジウムで、高木慶子シスター(上智大学グリーフケア研究所名誉所長)、島薗進東京大学名誉教授(上智大学グリーフケア研究所前所長)とともに講演・パネリスト参加

11月20日(火)「災害学・災害社会支援者研修センター」第1回役員会を開催し、同センター長(代表理事)に就任。

11月22日(土)「近藤高広展~消滅と再生」@銀座8丁目「東京画廊」

11月23日(土・祝日)日本森林療法協会主催「東国三社(鹿島神宮・息栖神社・香取神宮)めぐり」引率案内講師

 

11月24日(日)代々木の平田神社で、平田篤胤学校息吹舎学頭として、11回目の講義。

11月30日(土)神社チャンネル主催芳賀ヒカル氏と「古事記徹底対話」第10回目

そして、12月に入って、12月8日には、2つの雑誌(同人誌)の編集と発刊。

『あごら』第2号

http://waza-sophia.la.coocan.jp/data/24121101.pdf

http://waza-sophia.la.coocan.jp/data/24121101.pdf

『新聞詩』第3号

http://waza-sophia.la.coocan.jp/data/24121003.pdf

12月10日(日)大本亀岡本部天恩郷にて、「第9回いのちの研究会」ゲストコメント

などのイベントが続き、その間ほぼ毎日、「京都面白大学」の授業をして、YOU TUBE公開。

そして、

12月13日(金)長谷川敏彦・鎌田東二対談集『超少子・超高齢社会の日本が未来を開く——医療と宗教のバラダイムシフト』ホーム社/集英社、2024年12月13日書店販売開始・・・

と、ホント、目が回りました。

 

おかげで、体重が5キロ減り、今、17歳から22歳くらいまでの学生時代の体重52キロに減りました。

55年前との大きな違いは、昔は健康体であったが、今は病体であること。

去年の今時分(2023年12月)脳頭頂部に直径3センチの悪性腫瘍のがん転移、直径10センチの浮腫、右側頭葉に直径5ミリの転移が見つかり、京都大学附属病院でガンマーナイフの放射線治療を連続5日刊行なったのですが、1年経って、さらに4ヶ所に「多発性転移」をしていることがrfMRI検査でわかり、今度はこれしか治療法はないということで、同じ京都大学附属病院で「全脳放射線照射」を2週間10日間連続照射を受けたのです。

その副反応は、主なものとして、ほぼ全脱毛、全身の倦怠感、はきけなどのようですが、そんなこともあって、体力・体調が激悪化・激衰しました。

その間も、しかし、連日のようにあるZoom会議などこなしていました。

現役時代よりも、ずっと重労働、よくはたらいていますわ。

これで、よう持ってるなあ~。

食欲はしかし、一切無く、旨味が全く感じられないので、何を食べても味気ない。おいしくない。吐き出しそうになる。

という次第で、体重激減につながりました。

 

でもね、ふしぎなことに、こころはいたって平安で、自由で、澄明なんですよ。

体重が減るのと並行して、だんだんこの世の重力から離れていて、身軽に、透明になっていって、余分なものが削ぎ落とされていくのがよくわかります。

 

なので、このまま死んでもいいなあ~というきもちによくなります。

 

國學院大學の学生時分、正味8日間の水も飲まない完全断食をした時、本当に死にかけましたが、その時とよく似ています。

断食死、していってるかんじかな?

それも、おとといの12月13日、つまり、13日の金曜日で一区切り。

昨日、12月14日(土)から気持ちを切り替え、意図的に食事を少し多めに摂るように努力して、「再生」に向けてちょっとずつ歩み始めました。

 

ところで、今日、上京して、代々木の平田神社で、平田篤胤学校息吹舎学頭として、1年間の講義の最終回(12回目)をしました。

と同時に、今日から、奈良では「みろく芸術文化祭」をやっています。3日間、連続で。超おもろい、ですよ。

 

日時:2024年12月15日(日)~17日 (火)「みろく文化芸術祭」

場所:奈良市近鉄奈良駅から徒歩7分、猿沢池ほとりの「ホテル天平ならまち」1階(奈良市樽井町1-1)&「曼荼羅御堂八百萬之茶屋」でのイベント

プログラム&スケジュール

 

12月15日(日)10時~14時「楽市楽座」 @ 「ホテル天平ならまち」 アームズ珈琲2種類 飲み比べ3種セット 八百万の神カード クラフトチョコ+講習会 13時~講習会「身体発生療法」

14時~「千年のうた舞 吉祥天女」

15時~ ドキュメンタリー映画上映「神々の社、祈りの美 The Gate of Shinto」ジャン=クロード・ルブチャンスキー監督、2022年制作 66分 英語版・日本語字幕(池田久代訳) ゲストトーク:池田久代(元皇學館大學教授)

20時~ 「神世物語 超訳古事記 岩戸開き」 鎌田東二著『超訳古事記』(ミシマ社、2009年)

 

12月16日(月)10時30分~18時

二月堂開山供養

13時45分~16時 長谷川敏彦・鎌田東二 講演

16時15分~17時30分 スティーヴ・エトウ 講演・演奏

深夜0時~2時「春日おん祭り 遷幸の儀」見学動向

 

12月17日(火)

午前中は、天理大学大学院で、客員教授として特別授業実施。

永尾教昭前学長たちと昼食懇談会。

13時~

13時~ホテル天平ならまち1階ホールにて、ドキュメンタリー映画上映「神々の社、祈りの美 The Gate of Shinto」ジャン=クロード・ルブチャンスキー監督、2022年制作 66分 日本語版 ナレーション:鎌田東二 ゲストトーク:鎌田東二(京都大学名誉教授)

15時~16時 長谷川敏彦・鎌田東二対談集『超少子・超高齢社会の日本が未来を開くー医療と宗教のパラダイムシフト』(集英社、2024年12月13日発売)出版祝記念講演

16時~ Tony&P Talk&Soul Live しんめいP『自分とか、ないから。』(サンクチュアリ出版、2024年4月23日刊)現在18万部突破の大ベストセラー

演奏曲5曲

  • フンドシ族ロック&世界フンドシ黙示録
  • なんまいだー節
  • 弁才天讃歌
  • 神ながらたまちはへませ
  • 銀河鉄道の夜

全プログラム終了後、しんめいP『自分とか、ないから。』&長谷川敏彦・鎌田東二対談集『超少子・超高齢社会の日本が未来を開く』サイン会&出版祝賀会

主催:曼荼羅スターゲート(奈良)・銀座スターゲート(東京)

 

 

そして、これから、来年の3月末までに、次の5冊がでます。

それでは、あらたまの年の最初の満月の夜まで、ごきげんよう。

2024年12月15日