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シンとトニーのムーンサルトレター 第021信

第21信 鎌田東二ことTonyさま  Tonyさんが中沢新一氏について述べた前回のレターを読み、深く考えさせられました。なにか、宗教という一種の危険物を取り扱う人間の業のようなものまで感じました。島田裕巳氏の『中沢新一批判』については、ネット上でも騒然となっています。さまざまな人からさまざまな意見が発せられていますが、わたしは、葬儀という視点からこの問題を考えてみたいと思います。というのも、父である民俗学者の故・中沢厚氏も、叔父である歴史学者の故・網野善彦氏も、ともに自身の葬儀さえ拒否するほど、 […]

シンとトニーのムーンサルトレター 第020信

第20信 鎌田東二ことTonyさま  Tonyさん、先日は『モノ学・感覚価値研究(第1号)』をお送りいただき、まことにありがとうございました。単行本2冊分は優にあるボリュームですが、一気に拝読させていただきました。発刊の辞である「モノ学への挑戦」において、モノ学・感覚価値研究会代表者であるTonyさんは、「最新のトヨタやホンダの自動車づくりから伝統的な京都の西陣織まで、どのようなものづくりにおいても、すぐれたものはそれ自体の『もの』の力によって『もののあはれ』を喚起せしめる。きれい、すごい、おみ […]

シンとトニーのムーンサルトレター 第019信

第19信 鎌田東二ことTonyさま  Tonyさん、まずは御母堂さまの御逝去、心よりお悔やみ申し上げます。まったく存じ上げずに、前回のレターで初めて知りました。Tonyさんの「おかあさん、ぼくをうんでくれてありがとう」にはじまる手紙のような詩には心を打たれました。あの詩はまさにTonyさんにとっての「おふくろさん」ですね。  川内康範の作詞した「おふくろさん」を森進一が歌詞を改変して歌った問題ですが、土産に置いていった虎屋のヨウカンを送り返すほど、老作詞家は激怒しています。あの歌詞によほどの思い […]

シンとトニーのムーンサルトレター 第018信

第18信 鎌田東二ことTonyさま  Tonyさん、お元気ですか?なんだか気持ちが悪いくらいの暖冬ですね。コートがまったく不要です。いま金沢ですが、例年2月には大雪が降るのに、今年はさっぱりです。東京をはじめ、初雪の前に春一番が吹き、早くも梅の花が各地で咲きはじめています。桜もすぐに開花することでしょう。明らかに異常です。先日、アカデミー賞のドキュメンタリー映画部門を受賞した地球温暖化についての映画「不都合な真実」を観ましたが、思わず、「うーん」とうなってしまいました。地球に住むわたしたち全員が […]

シンとトニーのムーンサルトレター 第017信

第17信 鎌田東二ことTonyさま  お元気ですか?ずっと、沖縄だったとか?わたしも、先週は出張で那覇に行きましたが、Tonyさんは石垣島や西表島などの離島をめぐられたのですよね。石垣島はわたしの会社の支店があるので、ときどき訪れますが、西表島はまだ行ったことがありません。ぜひ一度、行ってみたいです。できれば、ご一緒したいですね。  さて、Tonyさんもご存知かと思いますが、「千の風になって」という不思議な歌が大流行していますね。昨年のNHK「紅白歌合戦」で歌われてからブレークし、現在はオリコン […]

シンとトニーのムーンサルトレター 第016信

第16信 鎌田東二ことTonyさま  あけまして、おめでとうございます。旧年中は、大変お世話になりました。本年も、どうぞ、よろしくお願いいたします。年末のTonysさんは、ほんと、大活躍でしたね。五木寛之さんや佐藤愛子さんと本や雑誌で対談され、クリスマス・イブには京都でライブを開催されたとか。お正月はいかがでしたか?  わたしは、例年どおりに九州最北端にある門司・青浜の皇産霊神社に初詣でに出かけ、海上に昇る初日の出を拝みました。皇産霊神社には、サンレーグループの総守護神である皇産霊大神が祭られて […]

シンとトニーのムーンサルトレター 第015信

第15信 鎌田東二ことTonyさま  Tonyさん、11月17日は株式会社サンレーの創立40周年記念祝賀会に、はるばる九州までお越し下さり、誠にありがとうございました。また、お祝いの法螺貝まで奏上していただいて重ねて御礼申し上げます。Tonyさんの法螺の音は宇宙まで響きわたるようで、その場の空気が浄化されるようでした。400名近くの参加者の方々も深く感銘を受けたようです。「これからも、世のため人のためになっていただきたい」というTonyさんからのエールの言葉も心に染みました。  サンレーは「SU […]

シンとトニーのムーンサルトレター 第014信

第14信 Tonyこと鎌田東二さま  Tonyさんが五木寛之さんと対話された『霊の発見』(平凡社)が大きな話題になっていますね。なんでも、売り切れ書店続出とか。丹波哲郎さんの葬儀以来、「霊」について書かれた最近の本を片っ端から読みましたが、『霊の発見』以外にも実に多くの関係書が出版されていることにまず驚かされます。やはり、スピ系ブームに代表されるように、世間では目に見えない霊的世界への関心が高まっているのでしょうね。  現在のスピ系ブームには何人かのキーマンがいますが、最も有名なのは、スピリチュ […]

シンとトニーのムーンサルトレター 第013信

第13信 Tonyこと鎌田東二さま  Tonyさん、先日は思いもかけず東京でお会いできて嬉しかったです。 待ち合わせ場所の渋谷ハチ公前でTonyさんを待っているあいだ、目の焦点が合っていないアブナイ若者たちが、わたしの周囲にたむろしていました。オヤジ狩りにでも遭うのかと身構えていましたが、そのとき、Tonyさんが現れてホッとしました。いつも二人で行っていた「八丈島ゆうき丸」はビルごと消滅していて残念でしたが、東急本店近くのイタリアン・レストランはなかなか美味しかったですね。  さて、わたしが急遽 […]

シンとトニーのムーンサルトレター 第012信

第12信 鎌田東二ことTonyさま Tonyさん、昨日そして今日、大変お疲れさまでした。京都造形芸術大学の皆さんが北九州までお越し下さり、また嬉しからずやという心境です。地域文化演習として、わたしも昨夜は特別講義をさせていただきました。「冠婚葬祭の冒険」という演題を与えられ、日頃から考えている冠婚葬祭の意味および当社のさまざまな実験について語らせていただきました。時間の関係で何だか舌足らずな話になってしまいましたが、今後とも志を高く持ち、冠婚葬祭の「冒険王」とまでいかなくとも「冒険ダン吉」くらい […]

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